2014年2月24日月曜日

第2回「客数予測システムの課題と対策」について

実際に客数を正確かつタイムリーに予測するとなると、
いくつかの課題を解決する必要があります。
そこで当社が何を課題と認識し、どのような対策を取ったのかを
以下にまとめました。



 


    (要件)
      ①最低1週間先までの予報が欲しい
      ②1日単位だけでなく、1時間単位での予測も欲しい
      ③1日1回のデータ入手ではなく、1時間毎の最新データが欲しい
      ④リアルタイム性が高い
      ⑤レスポンス性が高い
   


     上記要件を満たす気象予報専門会社「株式会社ハレックス」との協業







    (要件)
      ①プログラムに組み込み可能な多変量解析ソフトを使用する
      ②サーバー上で稼働するソフトを使用する
      ③レスポンス性が高い


 
     上記要件を満たす「日本NAG株式会社」の多変量解析ソフトを使用



    


    (要件)
      ①現場の生の声を聞ける
      ②実際の現場で使用してもらう
      ③検証の為の客数実績データを随時入手できる


      当社ユーザーの協力を得て実務で使用してもらう



<気象データについて>

気象データに関しては、通常1日3回、1週間先までの予測データを入手可能ですが、
今回は更に1時間毎に72時間先までの予測データをリアルタイムに入手しています。

従って、朝の時点では晴と予測していても、お昼の時点で急な変化で
雷雨になるということも十分あり得ますので、そのような時に1時間毎の
最新の予測データは役に立ちます。

特に、お弁当や総菜を作っているお店では、チャンスロスや廃棄ロスと言った
ロスの削減には大いに役立つと考えています。



<客数予測について>

次に、客数予測の計算に関してですが、
サーバー上で稼働するプログラム組み込み型の多変量解析ソフトを使用しています。

多変量解析と言うのは総称であり、実際には重回帰分析の一つである
「数量化理論Ⅰ類」を使用して客数の予測を行っています。

今ではエクセルでも重回帰分析は手軽に行えますから、
検証レベルであれば十分に役立つと言えます。
(以下はエクセルでの起動方法です)



<システム検証について>

システム開発と検証にあたっては、当社のお客様の多大なるご協力を頂きました。
株式会社キューピット様、株式会社マルイ様には、
「気象データ等活用システムIT戦略研究会」のメンバーとして、
さまざまな観点から貴重なご意見を頂戴しました。

宇治田株式会社(スーパーウジタ)様には、システムのプロトタイプ版を導入頂き、
実際の現場で日々ご利用いただいております。

この書面をお借りして厚く御礼申し上げます。
 
 
次回(第3回目)は、「客数予測システムの機能」です。

2014年2月14日金曜日

第1回「客数予測システムへの取り組み経緯」について

当システムを開発することになった背景は、以下のような現状を
何とか情報システムの力で解決したいという思いからです。

 
では、具体的な数値が把握できたとして、
どのような業種に適用できるかと言うことですが、

例えば、

        ① スーパーマーケット
        ② ホームセンター
        ③ 飲食業
        ④ レジャー施設
            ・・・・・・



などが挙げられます。

また、用途によりさまざまな活用範囲があります。

例えば、スーパーマーケットにおいては、

        ① 数日先までの客数を予測して、商品の発注数を決める。
        ② 明日の客数を予測して、パートさんのシフト表を作成する。
        ③ 夕方の客数を予測して、コロッケを作る数を決める。
            ・・・・・・

などが挙げられます。

これらの作業は当然毎日のように社員の方々が行っている訳ですが、
何からの基準で客数がタイムリーに導き出されたら、日々の計画が
より具体的なものになってくるのではないでしょうか?

但し、コンピュータから出力される予測は必ずしも
100%的中する訳ではありません。
なまざまな要因でブレが生じます。

しかし、生じたブレを分析することで、より精度の高い予測値に
近づけることは可能だと思っています。

実現不可能な予測精度を追い求めるのではなく、
「欲しい時に、欲しい精度の予測」を手に入れることで、
日々の仕事の見通しは遥かに良くなると考えています。

次回(第2回目)は、「客数予測システムの課題と対策」です。