2013年12月27日金曜日

棚割管理システムについて(3)  ~棚管理システムの詳細 その2~

第3回では弊社の棚管理システムの一つ目の特徴である、
「本部と店舗のPC、および店舗のGOTやタブレット端末を活用した棚管理」
について書かせていただきました。

今回は二つ目の特徴である、「自動発注システムとの連動」についてお伝えします。


自動発注システムとの連動
以前も少し触れましたが、もともと棚管理システム開発のきっかけは
弊社が手掛ける「自動発注システム」のため日々の棚の商品情報を
把握することでした。


そのため、棚管理システムでは商品棚ごとに並ぶ商品の

①最低陳列数
  最低陳列数はどれくらいか
   ※最低陳列数とは「最低でもこれだけは売り場に陳列しておくべき数量」のことです。

②発注点
  発注点(商品を発注する際に判断する在庫数)はどれくらいか

③現在在庫数
  現在庫はいくつか

④自動発注
  自動発注システムの対象になっているか

⑤過去4週間実績
  直近の販売実績はどれくらいか

⑥今回発注数
  自動発注システムでどれくらいの数の発注が行われるか


などが下記の画面で把握できるようになっています。





上記の画面を本部や店舗のPCまたは店舗のGOTやタブレット端末にて
閲覧ができます。
自動発注については、⑤にあるように自動発注システムでの発注数を
確認することができるので、売り場で数量を確認しながら修正することも可能です。


また、下記の画面では商品ごとに設定を修正することもできます。

















⑦最低陳列数
  最低陳列数の修正

⑧現在在庫数
  現在在庫数の修正 : 実際に店舗が抱えている在庫と
                                コンピュータ上の在庫がズレているときに修正します。
                                この操作は前回もお伝えした商品メンテナンスにあたります。

⑨自動発注区分
  自動発注の区分の修正


いずれの画面も主に売り場の担当者さんがGOTやタブレット端末を使って、
実際の売り場を見ながら自動発注の内容を把握できる意識したレイアウトになっています。

ちなみにこのレイアウトは、我々が実際の店舗で棚管理を実施したうえで
試行錯誤しながら作成しました。
少しでも売り場の担当者さんの側に立って、作業がしやすい状態を
ご提供できるよう常に心がけております。


棚管理のレイアウト上の商品の並びが棚割り順になっているため、
実際に売り場の担当者さんからも「わかりやすい」というとてもありがたいお声を
いただいています。

そういったお声をいただいて、「もっと頑張ってお役に立ちたい!」という気持ちが
ふつふつとこみあげている今日この頃です。


さて今回はこれまでとします。
次回は棚管理システムや自動発注システム導入にあたっての心がけた点などについて
お伝えします。


長文になってしまいましたが、お読みいただきましてありがとうございました。

食品スーパーマーケット向け基幹システム rBase

2013年12月20日金曜日

棚割管理システムについて(3)  ~棚管理システムの詳細 その1~


今回は弊社の棚管理システムの詳細についてお伝えします。
 
弊社の棚管理システムは、

1)PC、GOTやタブレット端末で棚管理ができる

2)自動発注システムと連動している

ということが特徴です。

※GOT(ゴット:Graphical Order Terminalの略)とは、
  日々の商品の発注、お店の在庫管理、商品の販売数管理
  などができる端末のことを指します。


 




















具体的には下記の通りとなります↓


1)PC、GOTやタブレット端末を活用した棚管理


・前回も利点としてお伝えしたように、
  本部(主に商品部のバイヤーさん)や店舗で棚ごとの
  売上生産性(どの棚が売上の効率が良いか)の把握が可能です。

  →棚替え時などの判断材料となり、効果的な商品の
    入れ替えを実施することで棚ごとの売上生産性向上につながります。
 
 
・GOTやタブレット端末で日々の棚の商品管理ができるため、
  売り場の担当者さんが実際の棚の状況を確認しながら
  商品メンテナンスすることができます。
 
  →この場合の商品メンテナンスとは、
   「コンピュータ上では店舗にあるべき商品の在庫数」と
   「実際に店舗にある在庫数」が合っているかの確認の作業にあたります。


これはつまり年に数回実施される棚卸と同じ作業を行っていることになり、
棚卸時の精度向上も期待できます。

また、自動発注システムによる発注の精度を向上させることも可能となります。
 
これは私がお取引先の店舗に伺ったときに感じることですが、
実際の売り場では在庫数にズレが生じることが
意外と多いのが現状です(ズレる理由は様々)

そのため定期的に商品メンテナンスを実施することは
棚管理をする上でとても重要であり、GOTやタブレット端末の活用は
そのための有用な手段ではないかなと考える次第です。

で、2)の自動発注システムとの連動についてなんですが、
長くなってしまったので次回にご説明したいと思います。
 
 
今回もお読みいただきありがとうございました。
 
オーエムネットワーク 赤池
 

2013年12月13日金曜日

棚割管理システムについて(2)  ~従来の棚管理と開発に至った経緯~

こんにちは。オーエムネットワークの赤池と申します。
今回は私が棚管理システム第2回を寄稿させていただきます。

前回の記事では棚割をしっかり管理することが重要であり、
かつ売り場の担当者さんが苦労することもあるということに
触れさせていただきました。

従来の棚管理

棚管理では、バイヤー(仕入担当者)さんが「このような売り場にしたい」
というコンセプトによって作成された棚割をもとに、
店舗の売り場担当者さんが品切れやフェース数のズレが起きないように
維持しています。
従来の棚管理では、上述の管理を実施しているものの

  ① バイヤーさんが常時店舗の棚の状態を把握することは難しい
  ② 売り場の担当者さんが商品在庫を正確な数量で把握することが難しい


という現状がありました。



















弊社が棚管理システムの開発に至った経緯

棚管理システムを開発するきっかけは、弊社が手掛けている
「自動発注システム」でした。
「自動発注システム」とは、過去の販売実績をもとに
商品を自動的に発注するシステムです。
通常は売り場担当者が目視によって在庫状況の確認し、
経験と勘を頼りに発注作業を行っています。

この発注作業をシステム側で自動的に行うことで、

  ① 作業時間の短縮
  ② 欠品の削減
  ③ 適正在庫の維持

が期待されます。
→自動発注システムの詳細は次回以降にご説明させていただきます。あまり書くと次回以降のネタがなくなりますので・・・。

この自動発注システムの精度を高めるためには、
日常の商品の販売動向や在庫状況を管理することが必要不可欠です。
そこで棚管理システムを開発し、日々の棚の商品情報を把握することにしました。

この棚管理システムには上述の通り自動発注システムの精度向上
という効果をもたらしてくれますが、それ以外にも

  ①棚ごとの売上生産性(どの棚が売上の効率が良いか)の把握が可能となる
  ②棚の情報を店舗側と本部で共有することが可能となる
  ③売り場の担当者さんが商品在庫を正確な数量で把握することが可能となる


という利点があります。
棚管理システムのこれら利点は、従来の棚管理では難しかった面を解決してくれます。






















では、弊社の棚管理システムとは具体的にどのようなものなのか?
と、いうことを次回にご説明したいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

オーエムネットワーク 赤池


 
※掲載写真は()マルイ 様にご協力をいただきました
 
 

2013年11月29日金曜日

棚割管理システムについて(1)  ~棚割とは?~


日頃よく足を運ぶスーパーマーケットやコンビニエンスストア。
今回はその裏側のお話とそこにまつわるシステムについて触れてみたいと思います。
 
スーパーやコンビニでは、商品が並べられているところをと呼んでいます。
このに商品を並べるレイアウトを棚割と呼んでいます。




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
スーパーやコンビニではたくさんの商品が並べられていますが、
その陳列方法にある法則が存在するのをご存知ですか?


①商品を置く高さ
 
棚と言ってもスーパーやコンビニにある棚は大きく幅もある為、
商品が置かれる位置によって売れ行きが変わってくるのです。
棚の上から以下のように呼ばれています。

 ・ストックゾーン:手の届かない範囲

 ・シーゾーン:手を伸ばさなければ届かない(手を目線以上に上げる)範囲

 ・ゴールデンゾーン:楽に手が商品が届く範囲

 ・ディスカウントゾーン、チャイルドゾーン:体を前にかがめた姿勢で手が届く範囲
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
一般的には、人の目線より少し下の位置にある
ゴールデンゾーンに置く商品が一番売れると言われています。
逆にスーパーではここに売りたい商品を置いているとも言えます。
 
このゴールデンゾーンはスーパーのお客様の大半を占める女性目線で
考えられた高さだそうです。
 
大人では低すぎる位置でも子供にとっては楽に手が届く場所はチャイルドゾーンと呼ばれ、
お菓子売り場ではここに子供が気を引きやすい商品を置いています。


②売り場で商品を置く位置

棚の端の部分はエンドと呼ばれ、お客様の目に届きやすいと言われています。
スーパーなどではこのエンドに特売商品や販売を強化している商品を置いています。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
以上のことから、スーパーでは商品の棚割をきちんと管理することが
とても重要なこととなっています。
その分棚割を管理する人は結構苦労することも、、、。
 
そこで弊社では棚管理の業務をいかにしたら効率化できるかをシステム面から考えてみました。



・・・と今回はここまでです。
次回は従来の棚管理方法と弊社が棚管理システムを開発するに至った経緯についてお伝えいたします。

 
棚割について少しはご理解いただけたでしょうか。
何気なく買い物をしていたスーパーでも、なぜその場所に置かれているのか
なんて考えてみると売り場を作っている人の気持ちがわかったりするかもしれませんね。
 
長文でしたが、ここまでお読み下さいましてありがとうございました。



 
※掲載写真は()マルイ 花かいどう店 様にご協力をいただきました